アメリカで1976年から1978年にかけて起きた乳児ボツリヌス症事件以来、当地では1歳になるまでは離乳食を与えないのが自明のことになっています。乳児用に発売されていた蜂蜜がボツリヌス菌によって汚染されており、多くの乳児がその菌の出す毒素により発症し死に至ったのです。この事件を契機としてアメリカで研究を行った結果、乳児の腸の特殊性が明らかになりました。赤ちゃんの腸は母乳成分以外、消化能力がほとんどないということと、2歳半頃までは未完成で目の粗いザルのようであることがわかったのです。本来なら腸の壁から吸収されないくらい大きなボツリヌス菌の芽胞までも、赤ちゃんの腸は吸収してしまうわけです。授乳期間中(哺乳類には一定の授乳期間があり、ヒトでは2歳半頃まで)に母乳以外の不適当な物(早期の離乳食など)を与えると、巨大な分子のタンパク質のままパイエル板を通過して、血中の中に入ることが明らかになっています。離乳食をポィズンとして2歳以前には与えないようにというのが研究熱心な小児科医の常識でした。現在スエーデンでも、蜂蜜には注意書きがあると思います。
【離乳食】ボツリヌス症事件と離乳食開始時期の関係は?
- 鼻詰なので、解消したい
- 現在気管切開している場合は、何呼吸になるのでしょうか。