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第18回 口呼吸病とその対策について
今の日本人の子の容姿容貌は、欧米人のそれに比べると見る影もないほど惨めです。テレビに出ている小中学生のほぼ全員が口呼吸で猫背です。母乳でアトピーっ子の真っ赤な子の原因もまた赤ちゃんの口呼吸に加えて、両親の口呼吸、冷中毒と食物の不適当があります。両親が口呼吸の子は、生まれながらにして口呼吸が出来るようにヒトとして進化しています。口で呼吸できるのは、ヒトのみですが、普通に1歳以後の子に限られます。1歳までは猿と同じ喉の構造を保って生まれるのが西洋人です。ところが東洋人のうち寒冷地モンゴロイド系の日本・中国・寒国・イヌイットは、鼻孔も鼻腔も極端に小さいために昔からすでに口呼吸が多かったのです。口呼吸を防止するために考案されたのが、おしゃぶりです。特に乳首型のおしゃぶりを4、5歳まで続けると、お乳を吸う吸啜運動がよく発達すると、この運動が2歳半を過ぎたときによく噛む咀嚼運動に引き継がれます。吸啜運動も咀嚼運動も、実は原始脊椎動物の鰓の呼吸筋肉に由来しますから、哺乳動物がお乳を啜るのも、よく噛んで食べるもの、鰓や肺で行う外呼吸運動の一部なのです。受胎後38日迄は赤ちゃんは原始のサメと同じ型をしている事は皆さんよくご存知でしょう。鰓と肺と心臓が水や空気から酸素を取り込む外呼吸の装置ですが、実はこの鰓のあった喉の部分から甲状腺と脳下垂体と副腎という体中の3兆から60兆箇の細胞内の呼吸の全てをまかなう細胞呼吸を血液によって調節するホルモンを分泌する指令センターが発生します。そして脳下垂体・副腎・甲状腺・胸腺はもとより腎臓・肝臓・膵臓・脾臓・心臓・肺臓から脳・脊髄神経系、皮膚・皮下組織、骨格筋肉系、骨髄造血関節系・胃・小腸・大腸内臓系、大網から生殖系の子宮、卵巣、膣、前立腺、睾丸、等身体のあらゆる臓器と器官、構造や組織に対する黴菌やウィルス情報の窓口が喉と鼻腔に存在する5種類の扁桃リンパ組織です。これが有名なワルダイエルという医学者が100以上も前に発見した扁桃リンパ輪です。彼は発見した時に、ヒトの全ての病的現象はここから始まると述べています。耳管扁桃、咽頭扁桃(アデノイド)口蓋扁桃、咽喉部小扁桃、舌扁桃の5種類のリンパ組織は、原始型の鰓の白血球造血巣の名残(生きている化石)で赤ちゃんも大人も、口や鼻腔内に巣食っている黴菌を常時捕えて、上に述べた体中の器官や臓器に白血球が運び屋となって、こんな菌やウィルスが入って来ましたよと知らせる装置なのです。そして口呼吸をしていると、自動的に扁桃が腫れて体中に白血球がウィルスや黴菌を運びます。手足口病や離乳食アトピーの子は、必ず口呼吸をしています。口呼吸では、体中の細胞内にウィルスや黴菌が入り込んで、アトピーや肺炎や脳症を起こします。すると体温が下がってしまうのです。赤ちゃんの体温が37.5℃より下がると黴菌は退治出来なくなるので、手足口病等になります。これは大人型の腸の常在性のエンテロウィルス71で発症しますが、きれいな39℃位の母乳では決して赤ちゃんの腸内には発生しません。授乳期間中に蛋白質の多い離乳食を食べさせると5分後にエンテロウィルス71が生えてきて、口呼吸の子はすぐにも手足口病つまり離乳食アトピーになります。お母さんが寝ている間に口呼吸するだけで、そのお乳を飲むとアトピーや風邪、喘息、尿路感染症、中耳炎、膀胱炎を発症することがあります。赤ちゃんの口呼吸を防止するのは 1)離乳食を早くとも1歳半から2歳まで与えない。2)生後ヨーロッパの如く初乳と同時におしゃぶりを与えて、これを4、5歳まで使わせる。3)途中からおしゃぶりを与える時は、よく教え諭して吸啜運動をするように、口に入れて前後に揺すって両親が見本を示しつつ教える。4)吸啜運動が上手くいくようになったら2歳で純白米を与えて、見本を親が示しつつ30回咀嚼させる。5)2歳半までの乳歯は、お乳を吸うための歯です。乳首の厚さだけ開咬になるのが正常です。授乳中に乳首を咬むのは、冷中毒の母親の黴菌だらけのお乳を拒否しているのです。純白米を30回噛んで食べると3-4歳頃に歯型は上下揃います。
今日わが国ではおしゃぶり追放運動が盛んで、口呼吸・片噛み・横向き寝のために、小学生の9割方が口呼吸で出っ歯、乱杭歯、腑抜け顔、猫背です。【写真1-睡眠姿勢と歯型 治療前 治療後】このまま育ってお父さん、お母さんになって子供ができると、生まれながらにして口呼吸顔で、生まれた直後から口呼吸が出来るのです。それで赤ちゃんは病気が絶えません。そこでこの度お父さん、お母さん用の美呼吸トレーナーとしてLサイズの男性成人用とMサイズの女性用・子供用の 美呼吸トレーナー「いい息生き生き」を開発しました(アート医研取扱い)【写真2】。口角の長さでMかLのサイズを決めることが出来ます。幼児は従来型の乳首型のおしゃぶりで2歳半から3歳までは大丈夫ですが、3歳以後おしゃぶりを使っていると笑いものになります。しかし鼻呼吸は健康生活の要ですから親子ともども鼻呼吸に心がけましょう。
第17回 子供も大人も冷たい物で腸を冷やしてはいけません。子供も大人もお腹をゴムひもできつく締め上げてはいけません。
最近急にこの手の1歳から2、3歳の赤ちゃんが私の診療所を受診するケースが増えています。皆決まって低体温児で、おしゃぶりが使えないうえに手足が冷たくて、きつい靴下ときついおしめときついゴムのパンツをはいています。お母さんの了解のもとに、おしめを緩めて、きついパンツのゴムひもと靴下をその場でハサミで大きく切ってしまいます。お腹で10cm以上、靴下で5cmほども切り口が広がりますから、ゴムがいかにきついかが解かります。苦しさから解放されれば、おしゃぶりを口に入れて吸い付くまで前後にゆすって使い方を教えると、たいていの赤ちゃんはまもなく使えるようになります。おしゃぶりで吸啜運動を続けていると、これがやがて2歳半で食べ物を食べる時に噛んで食べる咀嚼運動に移行するのです。おしゃぶりを怠るとたいていは口呼吸の丸呑みの腑抜け顔の子に育ちます。ミルクが冷たい(37°以下)のは論外ですが、おしゃぶりを使わないで口呼吸にして育てたり、手や足を冷やしたり、ゴムひもで体を締め上げるのは、乳幼児の虐待にも等しいことですから、たいていは腸がおかしくなって緑便や下痢や便秘になって、健やかに育つ訳はありません
腸の不調で赤ちゃんはどうして健やかに育たないのでしょうか?それは哺乳動物の赤ちゃんの腸が大人の腸とは全く異なるためです。ここでこれまでに再々述べてきた米国で起った乳児ボツリヌス菌症事件を思い起こしてください。ハチミツにボツリヌス菌の芽胞が混入していて、赤ちゃんに生のまま与えて多くの死亡例が出た事件です。調査の結果、大人の腸では決して吸収して発芽することのないボツリヌス菌の芽胞を、赤ちゃんの腸が吸収して発芽してその毒性で死んでしまうことが明らかとなりました。この時母乳育児の子は死ぬことはなくて、緑便と発熱だけで大事に至らなかったのです。研究の結果、5歳迄乳幼児の腸は様々な腸内の常在性のウイルスや黴菌を吸収することが明らかとなり、これ以後米国では5歳迄生のハチミツを禁じ、同時に2歳までは母乳で育てるようになりました。赤ちゃんの腸は、母乳に入っているビフィドゥス因子でビフィドゥス菌ばかりになっていれば、便は黄金色で酸っぱい酸味の嗅いがします。ビフィドゥス菌は仮に吸収されても中耳炎や鼻炎、膀胱炎や肺炎は起こしません。離乳食や悪い母乳で緑便になった時は、赤ちゃんにビフィドゥス因子(ラックル、ヤング、アルベックス)を与えると黄金色の便になります。
大人でも子供でも腸が冷えるとパイエル板(腸扁桃)から白血球の中に口や喉や腸の黴菌が入り込み、白血球が運び屋になって体中の器官の細胞に細胞内感染症を発症します。これがアトピー等の免疫病です。母乳で赤ちゃんがアトピーや風邪症状、中耳炎、膀胱炎、喘息になるのは、決まって授乳期間中に母親が冷たい水や常温のジュース、冷野菜や常温の果物を食べた時と、ショウガ、唐辛子、コショウ、カレー、タバスコを食べた時、パスタやうどん、パン等小麦類や蕎麦を沢山食べた時の他は、お母さんが免疫病か歯周病にかかっている時か口呼吸の常習者の時です。母乳というのは赤血球の抜けた脂肪豊富なリンパ液を含む血液ですから、白血球が多量に含まれています。先に述べたような母親の白血球は、喉や歯周病や腸の汚い黴菌に汚染されていますから、この手の母親は、しばしば乳腺炎を起こしたり、黴菌だらけの汚くまずい母乳になります。これを吸わされる赤ちゃんは、時々怒って乳首を噛みます。もっときれいなお乳を出せと怒って拒否しているのです。母親が免疫病の時も赤ちゃんは真っ赤になります。全ての免疫病は自分自身の口か喉か腸の黴菌かウイルスで発症しているからです。このことを筆者が究明して、これまでに「究極の免疫力」講談社インターナショナル、「免疫力を高める生活」サンマーク出版、「アレルギー体質は口呼吸が原因だった」青春出版に書いてありますから、よく読んでおいて下さい。
最近、出産時に大量出血する妊婦が急増しています。身近な症例を示しますと、ビフィドゥス製品製造業の若い社員の奥さんが妊娠中で、健康相談を受けましたので、冷中毒を厳重に戒めました。ところが奥さんは冷たい物中毒で医者が冷たい物を勧めるから、医者のほうを信じて私のいうことに一切耳を貸しません。そしてついに出産日を迎えて大出血して、その後も長時間出血が続きました。相談を受けたので、すぐに温めるようにいいましたが、病院では逆に冷やして止血しようとするから、大量の輸血が必要となります。
どうして冷中毒だと血液凝固が阻害されるのでしょうか?これは、冷中毒や口呼吸でしばしば骨髄内の造血巣が腸内のウイルスや黴菌に汚染されて造血障害の血液の病気を起こすからです。重症では白血病、再生不良性貧血、白血球減少症、血小板減少症等です。軽症の場合が出血傾向つまり血が止まらない産後出血です。これは、骨髄造血器官の黴菌感染により血液の第12因子ができなくなったためですから、一般の検査をしても血小板の数は正常なために、現代医学では原因不明と騒ぐのです。冷中毒による様々な器官の細胞の腸の黴菌による汚染、すなわち「細胞内感染症」の実相を知っていれば、わけなく解決することです。冷中毒の人は決まって口呼吸習癖も合併していますから、同時にこれらを改めなければなりません。
大量出血した母親は未だに口呼吸と冷中毒が止められないそうです。この赤ちゃんは母乳でアトピーやら中耳炎になる子です。父親が解っていても母親が実行しなければどうすることも出来ないのです。冷中毒では性欲が亢進するので自分に都合のいい医者の言うことのほうを聞くのです。赤ちゃんも母親も父親も身体を温めることと鼻呼吸にすることは、良薬が口に苦いように改めることがつらい難しいことなのです。
江戸時代から昭和30年代頃は、夏でも冷たい物を一切飲まないお年寄りが沢山いました。これは、昔シルクロードを通してトルコや中東の暑い国の人々の生活習慣が入っていたためです。トルコやイタリアでは今でも夏に熱い濃いコーヒーを少量だけ3時間おきに飲み、冷たい物を一切口にしない人々が沢山います。このような人々は病気をしません。
カナダやアメリカではアイスクリームが大量に消費されています。カナダでは潰瘍性大腸炎がわが国の10倍、アメリカではアルツハイマーやパーキンソン症、自閉症や癲癇等の脳神経変性症がわが国の10倍発生するといわれていますが、ともに腸を極端に冷やすために発症する病気です。夏でも赤ちゃんや子供には決して冷たいジュースやお茶は与えないで下さい。昔冷蔵庫のなかった時代には、常温の水を飲みすぎただけで夏バテしましたが、今は夏バテはありません。冷凍庫の時代には冬でも氷で冷やしたビールを飲むために1年中慢性にバテているからです。ちょうど赤ちゃんや幼児の自家中毒が今日の小児科医の世界からなくなったのと同じことです。
2歳半から純白のご飯を30回噛んで食べるように教えさとして、根菜類や魚を少々の幼児食を続けていても、5歳までは子供はしばしば腸内の細菌を吸収して熱を出したり嘔吐します。これが自家中毒です。自分の腸の細菌で発症するのでこう呼んだのです。どんな時に自家中毒になるのかといえば、冷たい飲み物やアイスクリームを食べた時や、口呼吸をしていて手や足が冷えた時です。今日、自家中毒が殆んどなくなってしまったのは、5ヶ月離乳食で口呼吸と緑便の子が慢性の自家中毒症状を示したまま小学生・中学生にまで育ってしまうからです。今は赤ちゃんが発熱すると、大学病院では体を冷やすためのジャケットを貸してくれます。ジャケットのポケットにアイスノンやら氷を入れてこれを赤ちゃんに着せるのです。そして医者がアイスクリームを勧めますから、子供はしばしば脳症(脳炎)になってしまいます。哺乳動物は発熱してウイルスや黴菌を退治します。39℃以下ならやたらに熱を下げないようにしましょう。大人も冷たい物中毒で腸を冷やすと、腸扁桃から白血球が腸内の黴菌を抱えて体中に黴菌をばら撒いて、あちこちに細胞内感染を引き起こします。感染した器官の種類によって病名が決まります。妊娠したヒトが冷たいビールをジョッキで飲むだけで、時にダウン症や内臓奇形の子が生まれます。また妊娠中に冷中毒、辛い物中毒で胎児が母親の汚い腸の黴菌に汚染されると、胎便が腐敗して羊水が濁り、生後母乳でアトピー子になります。これは腸の黴菌を抱えた母親の白血球が胎盤を通過して胎児を汚染するためです。
今の文明国は氷と冷房で腸と体を冷やして難病を激増させています。最近「これで病気にならない」祥伝社を出版しましたので読んでおいて下さい。
第16回 赤ちゃんのアレルギーと寝相について
私は20年前に世界に先駆けて人工骨髄造血器官を開発し、この研究にもとづいて、脊椎動物の進化の謎と免疫システムの謎を次々と解くことに成功しました。そしてこれまで訳の解らなかった免疫病(アトピー、喘息、リウマチ、心筋症、膵炎、糖尿病、大腸炎、癲癇、脳症、自閉症)発症の原因を明らかにし、治療法を開発しました。それでこうしてスクスク通信に今まで世界中で誰一人として医者が治せなかった真赤っかのアトピーの赤ちゃんを相当短期間にピカピカの子に治すことができるようになって発表しているのです。これらを「究極の免疫力」(講談社インターナショナル)、「免疫力を高める生活」(サンマーク出版)にまとめました。今日本中で困っている赤ちゃんのアレルギーと呼ばれている病気も、これらの本に明記してありますので是非読んで下さい。これらは、実は本当のアレルギーではなくて、お母さんの腸内の黴菌か赤ちゃん自身の腸内の悪玉菌、(大腸菌・ウェルシュ菌、ウィルス、マイコプラズマ)によって起こっている皮膚や気管、肺、心筋、脳細胞の細胞内感染症だったのです。
ヒトの赤ちゃんは、動物学的には5歳までが授乳期間です。哺乳動物の特徴は、授乳期間中は、お乳のみを摂取するように腸ができていて、母乳を吸啜している時には赤ちゃんの腸内は99%ビヒズス菌 (善玉菌)が占めています。この期間中は腸内の悪玉菌を赤ちゃんは血液中(白血球内)に簡単に吸収してしまいます。どんな時に赤ちゃんの腸が悪玉菌になって、それが吸収されるかというと、①口呼吸の時、②体温以下のものを飲んだ時、③手や足を冷やした時、④おむつや靴下のゴムがきつい時、⑤早期にお乳以外の食物を与えた時です。これが明らかになったのが、1977年頃に米国で起こった乳児ボツリヌス菌症事件です。これを機に米国では5歳まで生のハチミツを乳幼児に与えないようにすると共に、WHOの進言に従って5ヶ月離乳食を廃めて2歳まで母乳育児に切り替えました。米国がわが国の昔の育児法に切替えた時に、日本では昭和55年から米国流の5ヶ月離乳食(スポック博士の)育児法が開始されました。
赤ちゃんの免疫病(いわゆるアレルギー疾患)には2種類あります。1つめが母乳によるアトピー皮炎や風邪症状や中耳炎で、2つめが離乳食によるものです。この違いは何が原因でしょうか?母乳でアトピー皮炎や中耳炎、膀胱炎が起こるのは、母親の口や喉や胃腸内、膣内の黴菌が白血球に吸収されて、白血球が黴菌の運び屋となり、汚染された白血球が母乳から赤ちゃんにうつされるためです。黴菌を抱えた血液中の白血球は、母乳中や尿中に排出されても生きた黴菌を抱えたまま生きていて、黴菌を何処へでもばら撒きます。この黴菌が赤ちゃんの腸から吸収されて、赤ちゃんの免疫病が起こります。母親が生姜、唐辛子、タバスコを常用したり、小麦類や肉類を多く食べたり、体温より低い物を飲食した時に、悪玉菌が大量に吸収されて白血球に抱えられて母乳に出てきます。母親が免疫病の時にも母乳が汚染されます。免疫病は、歯周病菌や口呼吸による喉の常在菌、冷中毒による腸の黴菌やウィルスの白血球内への取り込みによる血液の汚染で発症する様々な器官や組織の細胞内感染症で起こりますから、アトピーの母親のお乳でもひどいアトピーっ子や喘息の子が育ちます。それでアトピーは遺伝すると思っている医者がいるのです。しかし、母乳を止めて42℃の乳児用ミルクに替えておしゃぶりをさせれば3日できれいな肌になりますから、母乳が感染症源となっている感染症であることが証明されます(写真1)。生後まもなく母乳でひどいアトピーになる赤ちゃんが、今わが国で多発しています。これはわが国の医者が妊婦の悪阻や食欲不振にアイスクリームや冷ジュースを薦めるためです。妊婦が腸を冷やすと腸内の悪玉菌がパイエル板のM細胞からステムセル(幹細胞)に大量に取り込まれ、この細胞が白血球の顆粒球となって、黴菌を抱えたまま体中をめぐります。白血球は母親の脳の中や胎盤の中までフリーパスで自在に通過できます。この黴菌で胎児の消化管が感染します。胎便が黴菌(腸の悪玉菌)に汚染されると胎児は体中の細胞が細菌に感染してしまいます。妊娠中に口呼吸で冷中毒の母親は、出産後も血液内の白血球は黴菌に満ち満ちていますから、母乳(赤血球だけが抜けているリンパ様血液)には黴菌に汚染された白血球がいっぱい入っています。これを吸啜すれば皮炎になります。皮膚に痒疹(軽症のアトピー皮炎)のある母親から赤ちゃんの受診希望の電話がありました。症状を聞くと小児科でも皮膚科のステロイド塗布でも治らない母乳保育のアトピー皮炎の8ヶ月の子でした(写真2)。早く治したいので母乳でなくてもよいとのことでしたので、42℃の新生児用のミルクに切り替えておしゃぶりを母親ともども使うよう指示して、3日後に診察を約束しました。来院時には、この皮炎は完治していますから、「必ず今あるアトピーを写真に撮影してからミルクに切り替えて、来院時必ずこのアトピーの写真を持参する」ように伝えました。当然人工乳には黴菌は入っていいないので、2日後には完治しました(写真2)。アトピー性皮膚炎を今の小児科医や皮膚科医がアレルギーと思っているから治せないのです。母親の腸のきたない黴菌によると解かれれば、素人でもおしゃぶりと42℃に温めたミルクで治せます。これで母乳アトピーで母親が除去食をしたり、牛肉を鹿の肉に替えても母乳アトピーの子を治せなかった理由がおわかりでしょう。
次に離乳食アトピーについて述べます。離乳食(果物ジュースでも)を5ヶ月頃から与えると母乳の時に99%を占めるビヒズス菌の赤ちゃん(便は黄金色で酸味の臭い)の腸内細菌が10分後には90%大腸菌の大人型悪玉菌やエンテロウィルスで占められるようになり赤ちゃんは緑便(時には血便)になります。この悪玉菌が赤ちゃんの未完成の腸のパイエル板M細胞から大量に白血球内に取り込まれますと、白血球が運び屋となって体中の細胞に黴菌をばらまきます。こうして様々な器官の細胞内に黴菌が住みついてしまいます。これが細胞内感染症で離乳食病の本態です。皮膚の皮下組織の細胞内感染症⇒がアトピー、脳⇒が脳症・脳炎・自閉症・狂暴・多動症・てんかん、心臓⇒が心筋症、気管⇒が喘息・気管支炎、気道⇒が鼻炎・咽喉炎・扁桃炎・風邪、肺⇒が肺炎、膵⇒が膵炎・糖尿症、大腸⇒が大腸炎、内耳⇒が内耳炎・中耳炎、尿路⇒が膀胱炎、腎臓⇒が腎炎です。どこがやられるかは、ヒトによりまちまちです。今の小児科医はアトピーや喘息や肺炎にすぐにステロイドホルモンを使い、風邪や中耳炎には抗生剤を使いますが、赤ちゃんの離乳食病(免疫病)には決してこれらの薬を使ってはいけません。病原性のない腸の常在性の悪玉菌が吸収されて発症する病気ですから、昔はこれらの病気を自家中毒と呼んでいました。これらは腸内細菌を母乳保育の時と同じビヒズス菌99%にすれば自然と治ります。それにはビヒズス因子としてラックル(活性乳酸)かアルベックスかヤングを使用するのが良いのです。低体温で多動・狂暴・睡眠障害が離乳食病の典型的随伴症状です。これは黴菌で脳細胞にアトピーが起きているためです。離乳食アトピーも3日で玉の肌に出来ます(写真3)。おしゃぶりをして新生児用の乳児用ミルクを42℃で与えて、手や足を温かくしてユルユルの着物にして、人工太陽燈(光健燈・Uライト)を使って暖かい部屋で育てれば良いのです。この時ユメ寒く育ててはいけません。寒いだけで緑便にもなればアトピーにもなりますから、2才半までは有袋類のように家の中でポカポカと暖かく育て、外出はさせてはいけません。
次に赤ちゃんの寝相について述べます。生まれた直後から、昔の日本の育児法の通り、着物型の赤ちゃん服か大きい布で体を包んで暖かい大きな箱か部屋の隅に上向に寝かせておくと、赤ちゃんは母胎内の如くに安心してスヤスヤ眠ります。この時必ずおしゃぶりをする事です。この赤ちゃんの布包み睡眠法は、「シアーズ博士夫妻のベビーブックス」(主婦の友社)を監修された東大小児科の榊原洋一先生が推薦されている赤ちゃんの正しい寝かせ方です。口呼吸・片噛み・寝相はすべて癖が連鎖します。これらの癖は生後6ヶ月の赤ちゃんの時から始まります。おしゃぶりの代わりに指しゃぶりをする子は、指しゃぶり寝相で脊骨が横曲がりになって真直ぐに歩けない子になります。寝相・片噛み・口呼吸で歯型が変形し、顔がつぶれ、脊骨が横と縦に曲がってねこぜと側弯で骨盤のゆがんだ子が育ちます(写真4.5)。この子達はまともに走ることが出来ませんが、写真のようにトレーニングで全ての変形を正すことができます。
写真1
アトピーの母親の母乳でなるアトピーっ子(8ヶ月)。(上)
体温以下のミルクでできる皮疹。(下)
おしゃぶりと温ミルクで2~3日後に治る。
写真2
写真3 1歳男児
離乳食アトピーは温かい乳児用ミルクで3日後には治る。
写真4 11歳少女
寝相・片噛み・口呼吸で顔と歯型がつぶれた。(左初診時)本人に両側噛み・上向寝・美呼吸を教えて半年後。(右)
写真5 10歳男児
美呼吸体操をして1年でかなり回復した。
第15回 口呼吸病は離乳食病
第14回 多動・狂暴・喘息・自閉症・離乳食てんかんは腸の黴菌による軽い脳炎
第13回 赤ちゃんをミルクで鼻呼吸に育てましょう
子育て6つの誤りで日本の子は完璧に口呼吸
1.5ヶ月離乳食で赤ちゃんの免疫病(離乳食病)
2才半~3才以後に純白米のミルク粥を30回咀嚼
2.おしゃぶりは4~5才迄使う
3.温かく育てる(体温は37.5℃)
ブラウンファットがあるから冷やしてはいけない
4.はいはいを充分にさせて早く歩かせない
ベビーカーを使う
5.緑便は絶対に駄目 黄金色
母乳で赤ちゃんの腸の菌叢はビフィドス菌、離乳食で大人型大腸菌
6.上向き寝
でたらめ寝相が顔と姿勢をつぶす⇒上向き寝
小児科や小児外科医にこれを言うと青筋をたてて怒りますが、内科医でも外科医でも麻酔科医でも哺乳動物の授乳期間中の赤ちゃんの腸の特性から話すとすぐに納得します。小児科医だけは私の話を聞かずにいきなり反発します。六つの誤りの最も重要な二つが早い離乳食(2才半以前の)と口呼吸です。これらの誤りの原因は、アメリカ育児の失敗に学ぶことのない日本の小児医学と世界でも最もすぐれた日本育児法をすてて誤りを改める前の間違ったアメリカ育児法にのっとった母子健康手帳の改正を昭和55年に厚生省が強力に導入したためです。講演ではアメリカがすてたスポック式育児を何故日本の厚生労働省が今だに強力に推し進めるのかという質問が出ました。日本は一度決めた事が誤っていたと解っても端末の法を改める手法を明治開国時に輸入するのを忘れているからこのようなことになるのです。赤ちゃん相談室では、いまだに離乳食で病気になる離乳食病の相談があとを断ちません。いやがる子に5ヶ月からスプーンで食物を与えると完璧な口呼吸と丸呑みを覚えます。特に与えてはいけないものが玄米・小麦・雑穀・パン・うどん・そば・スパゲッティ・パスタ等でこれらは5才迄与えてはなりません。2才半迄には母乳ないし乳児用ミルクだけを与えましょう。何故早期にジュースや食べ物を赤ちゃんに与えると病気になるのかはこのタイムスで毎回述べていますが、ここで復習して見ましょう。哺乳動物の赤ちゃんは、それぞれ動物種によって授乳期間が決まっています。哺乳動物は、生後おちちだけで育つように吸啜(きゅうてつ=おちちを吸う)装置をもって生まれてくる脊椎動物の中で最も進化した動物のことです。ひとの授乳期間は最も早くて2才半、最も遅くて5才迄です。ヒトによって多少違います。授乳期間中には母乳の中のインムノグロブリン(免疫蛋白質)Aが腸粘膜から吸収されて腸の黴菌の吸収を防ぐとともに母乳に存在するビフィドゥス因子のおかげで赤ちゃんの腸は99%がビフィドゥス菌になります。この菌は、たとえ血液内に吸収されても皮膚が赤くなる程度で余り害がありません。ただしお母さんが常温の水を飲んだり、アイスやからしや生姜を食べたり、アトピーだったり、口呼吸していると母乳の中に多量の腸内細菌をかかえた白血球が混入するため、赤ちゃんはひどいアトピーになります。この場合は42℃の乳児用のミルクにするか、お母さんの病気を治して母乳をきれいにすれば簡単に治せます。授乳期間中にジュースや食べ物を与えると赤ちゃんの腸内細菌が10分後にはビフィドゥス菌から大人型の大腸菌叢に変わり、緑便の下痢か便秘になります。この大腸菌が腸のパイエル板のM細胞から白血球内に自動的に吸収されてアトピー性皮膚炎、中耳炎、喘息、腸炎、膀胱炎になります。母乳育児でもお母さんが玄米、冷や飯、そば、うどん、アイス、パン、スパゲッティ、パスタを食べると母乳に黴菌が入ることがありますから注意して下さい。もとより赤ちゃんがこれらを食べると大変な病気となります。そばやうどん、パスタやパンには植物性の蛋白質が多いので腸内細菌が悪玉菌ばかりになり、赤ちゃんの腸はこの菌と抗原性のある蛋白質の両方をパイエル板のM細胞から吸収してしまいます。同時に赤ちゃんはひどい便秘になったりします。三つ子の腸は一生涯その子にたたりますから、ゆめ離乳食を与えないで出来るだけ3才頃迄母乳か乳児用ミルクだけで育てましょう。赤ちゃんの吸啜力は、母乳を飲む時とおしゃぶりで発達し、これが鼻呼吸と咀嚼力をやしなうことになります。2才半で生え揃う乳歯は、あくまでもおちちを吸うための歯で、まだ噛むことは出来ません。この頃までにおちち以外の固形物をスプーンで与えると、噛み方を知らないので丸呑みと口呼吸を覚えています。口呼吸と丸呑みの食べ方は哺乳動物では人類だけが出来る口の使い方で、人体の最大の構造欠陥です。口呼吸で喉の扁桃の白血球造血器から大量に口の中の黴菌が血中に取り込まれ、この黴菌でアトピー性皮膚炎になったり、風邪症状、中耳炎、喘息、脳炎、膀胱炎になります。丸呑みで緑便になれば同様のことが腸扁桃でおこります。おしゃぶりは今から56年前にドイツのミュンヘン大学の研究でヒトの場合4-5才迄使えば鼻呼吸とともに咀嚼のできる顎が育つことが明かとなりました。戦勝国のアメリカは、それまで1才でおしゃぶりを取り上げていましたが、ドイツの研究を導入して4,5才迄使うようになりました。文明国で導入しなかったのが日本とフランスです。それで腎臓病が世界一多いのが日本で、次いで二番目がフランスです。家庭保育園のお母さんはおしゃぶりを軽く考えていますが、よく諭して使うようにしないと子供が一生口呼吸と変形症と免疫病で苦労することになります。よく教え諭して使うようにしましょう。
第12回 赤ちゃんのアトピー・喘息・自閉症・癲癇・脳炎は離乳食病
第11回 哺乳動物の特徴と赤ちゃんのおしゃぶりについて
先日、北海道から小児科の女医さんが赤ちゃんをつれてクローン病の弟夫婦を治療目的で紹介して六本木の診療所にたずねて来ました。クローン病友の会で知り合った夫婦で、ともに30才代です。まさに1年以上離乳食緑便を続けた赤ちゃんの30年後の姿がここにありました。夫婦とも都内のクローン病で有名な公立病院に入院中で夫君は病院内にあるクローン友の会のスポーツクラブの野球部の主任だそうです。「病人はスポーツは禁忌です。」と言うとスポーツクラブの会員全員の病状は月毎に悪化しているそうです。走りながら死にますと言うとはじめて驚いていました。スポーツを難病患者に推奨する病院の医者にもあきれたものです。医業上からは、業務上過失障害に相当します。わが国の医療制度は今、ここまで荒廃しています。国民は戦前の皆兵制の使い捨ての一兵卒のごとく、今の福祉立国の公費医療制度と赤ちゃんの離乳食子育て小児医学の荒廃で、国家社会主義的医療の犠牲となるべく運命づけられています。早期の離乳食で緑便を一年以上続けると赤ちゃんは血便となったり、2週間の便秘となります。同時に低体温となり冷たい物中毒となります。三つ子の腸は一生涯たたります。赤ちゃんを家でも外でも冷たく育ててはいけません。外出ばかりしていると、帰った直後から皮膚炎がひどくなり、緑便となります。夏に水に足をつけたりすれば、2-3才の子は必ず病気します。お母さんが冷えたスイカを食べて5分後に母乳を与えると、1才半の子は大暴れして狂暴になります。クローン夫婦の姉の女医さんの子は1才5ヶ月で母乳のほか色々離乳食を食べていて、少々の口呼吸でしたが母親におしゃぶりを与えるとすぐに自分もはじめました。皮膚は冷たくて、多動・狂暴で手当たり次第物をふりまわして、鉛筆はくわえるし箱や板や紙をつかんで狂ったように振るのでいつ眼を傷つけるかわからないのに、女医さんは平然と眺めていました。「こんなに寒く育てて食物が早いと乳児虐待のため狂暴で親の言うことを一切聴かない子になりますよ。すべて教え諭しながら暖かく出来るだけ長期に母乳で育てればおとなしく賢い子が育つのです。」と言うと「今から教え諭しながら2才半迄母乳で育てます。」とのことでした。すぐにドライヤーで温めて母乳を与え、人工太陽燈(コウケントー)を照射すると赤ちゃんはその場で機嫌良くおとなしくなりました。21才で大腸癌の手術を終えた男性が、青白い低体温顔で受診しました。これも離乳食と寒い子育て法の犠牲者です。離乳食の弊害は緑便のみならず、口呼吸にも表れます。口呼吸では、7~8才の頃に夜尿症、喘息、小児リウマチ、膠原病、腸炎が起こりますが、これは母乳の期間が短すぎておちち欠乏症状がこうじて病気になっているのです。新たに開発した3才~10才用の鼻呼吸用おしゃぶり(ピジョン社-発売は来年)を与えると8才-10才の子は黙々と静かに吸い付いて病気はすぐにも良くなります。これくらい哺乳動物の重要な吸啜を満足にさせずに省略しているから、今の日本の若者は低体温の上におちちの欲求不満がこうじてニートやフリーターになるしかないのです。今のお母さんは、小児科医や役所の言うとおりに離乳食を与えれば、赤ちゃんは自然に噛めるようになると思っているらしいのですが、これは大間違いです。離乳食を嫌がる赤ちゃんも欲しがる赤ちゃんも、ともに一切噛まずに丸呑み人生が始まるのです。3~5回もぐもぐして後は丸呑みです。そうすると一生涯丸呑みがはじまり、寿命もさして長くならずに腸が使い物にならないで、顔もつぶれて身体の免疫力がさがり難病となり、命からがらの短い人生を終えることになります。2~3才でプールに入れたりアイスクリームを食べさせたりすると高率に脳炎を患うことになります。リンパろ胞から黴菌が白血球に取り込まれて入ると、リンパを通って脳に入って脳が黴菌に汚染されて今高率に脳炎がはやっています。リンパ系はことのほか重要です。なんとなれば脳脊髄は主にリンパ液流で栄養がまかなわれているからです。
第9回 三つ子の腸は一生涯を決める
食料も乏しく、衛生状態が最悪の環境下でコレラが発生した時に、沼田先生は食事をよく噛むことと、食中も食後も水やお湯を一切飲まないように指導されました。その結果復員兵、引揚者とともにただ一人のコレラ患者も発生することなく、大任を果たされたそうです。コレラ菌が酸に弱いことを思い出して、部隊長に進言されたのだそうです。沼田先生に「今の小児科学では緑便でいいと言いますが、いかがなものでしょうか?」と伺いますと、沼田先生は「緑便は子供の腸カタルの一種ですね。」そして「昔の医者でも、緑便は簡単に治せるのに、それを承知していて、一端悪くしてから治す不心得の医者がかなりいましたね。こうすると一層深く感謝されるからです。良くないことです。」といわれました。
今回は赤ちゃんの風邪症状について述べましょう。ウイルス性の重篤なインフルエンザは別として、日本の赤ちゃんはヨーロッパの先進国に比べて、やたらに風邪症状や咳、鼻閉、喘息、中耳炎、膀胱炎、アトピー皮炎が多いのですが、これはいったいどうしたことでしょうか?生後三ヶ月以内にこのような状態に陥る母乳保育児がしばしば赤ちゃん相談室に来ますが、これは母親の母乳が原因です。哺乳動物の免疫力とは、白血球の細菌に対する貪食後の消化・吸収・分解力のことで、これには厳密に温度依存性があります。妊娠中はもとより授乳期に、わずかコップ半杯の常温の水(夏で24℃、冬で13℃)を飲んでも、胃の小湾を通ってそのまま十二指腸に流れて行きます。十二指腸は細いから夏でも体温差12°もある水が流れ込めば腸温は3~4℃下がってしまいます。腸のパイエル板(腸扁桃のろ胞)から、腸内細菌が白血球内に取り込まれますが、体温が1℃下がると白血球の細胞消化力の源となるエネルギーを造る糸粒体(ミトコンドリア)の働きが極端に衰えてしまいます。当然細菌が殺されずに身体を巡り、これが母乳に出て来ます。この母親の腸の細菌で赤ちゃんは中耳炎になったり、喘息や風邪、尿路感染症を発症します。これで母親の健康がいかに母乳育児にとって重要かがおわかりのことと思います。次に赤ちゃんの授乳期間を正しく守ることがいかに大切かを示します。人は最も早くて2歳半、最も遅くて4歳までが哺乳動物学から見て授乳期です。この間は腸の性質が未完成で、抗原性蛋白質はもとより、細菌までも腸から吸収されてしまいます。それで早めの離乳食が害あって益がないのです。特に1歳半前に与えるメリットはゼロです。まず赤ちゃんは産道で生まれた時に、ビフィズス菌と大腸菌をもらいます。母乳育児を続けていると99%がビフィズス、1%が大腸菌ですが、3ヶ月から5ヶ月頃に果汁でも重湯でも、ミルク以外のものを与えれば10%がビフィズスで90%が大腸菌の状態となります。こうなると緑便になります。この時大量に良い母乳(腸内細菌に汚染されていない)を飲んでいれば、母の免疫蛋白質が腸粘膜をカバーしますから大腸菌は殆ど吸収されず、アトピーや喘息にはなりません。人工乳症例では腸内の大腸菌が吸収されて皮下に捨てられてアトピーになります。従って離乳食を止めて42℃の乳児用ミルクに戻せば3日でアトピーは治ります。ミルクが36℃以下だと赤い湿疹が出ます。早い離乳食やコップ、ストロー、スプーンの早期使用ではもう一つ厄介な問題があります。これが口呼吸です。口呼吸していると鼻が駄目になり、やはり中耳炎、咳、喘息等を発症します。そして口呼吸でも緑便になります。緑便になると体温が下がってしまいます。赤ちゃんは1時間に数億個の細胞が増殖していますから、37.5℃の体温が必要です。体温が下がると、睡眠が障害され、悪循環が起こります。低体温になると、赤ちゃんは冷たい物中毒(大好き)になってしまいます。口呼吸で鼻咽腔や喉頭部の扁桃炎が起こります。第一の耳管扁桃が感染すると中耳炎・吐き気・めまい、耳鳴り、第二の咽頭扁桃の感染では脳下垂体から小脳炎や脳炎を発症し、第三の舌扁桃からは甲状腺がやられ第四で胸腺が、第五で腎・副腎・生殖系がやられ、第六で肺と気管支がやられます。最近の三つの例を紹介しましょう。私の指導で3歳までおしゃぶりをして、冷たい物を避けてミルク中心に健やかに育った子でも、周囲の子供と同様にジュースやアイスクリームを少量ならよいだろうと思って与えると、しばしば2、3日後に風邪症状または発熱したり嘔吐をします。これで小児科に行くと抗生剤と解熱剤を投与され、以後は1ヶ月位不調に陥ってしまうのが普通です。これが実は自家中毒なのです。大人も子供も健康人は、腸を冷やすとパイエル板(腸扁桃のろ胞)から黴菌が血中に吸収されて、これで不調になるのです。離乳食が早いと常時緑便となり、大腸菌が腸から吸収されて低体温になって、慢性の自家中毒症状でぐったりしたりよく眠れなかったり、強暴になったりします。冷たい物を食べたり飲んだりして風邪症状になったら、身体を温めて乳酸菌製剤で腸を整えるだけで2-3日後には元気になります。また、インフルエンザにかかった3歳の保育園児が2人とも発熱したのでアイスクリームを与えたところ、痙攣を起こしてあわてて小児科を受診したそうです。発熱時にアイスクリームを与えると大量の細菌が血中に入り、風邪症状でのどの扁桃が感染していると、中耳炎、脳炎や小脳炎、腎・副腎・膀胱炎、甲状腺や胸腺炎が起こる恐れがあります。最近のアメリカで、自閉症も脳内の炎症が原因であるとの報告がありました。早い離乳食では、口呼吸の癖が早期に身につき、容易にアデノイドから脳炎が起こります。特に離乳食の刺身等の蛋白質では、そのまま吸収されて脳のミトコンドリアで使われ、やがて抗体が出来ると脳内の細菌巣と抗原抗体反応が相まって癲癇様の痙攣発作を起こすと考えられます。幼稚園の頃普通に走り回っていた子が8歳になって話せない、立てない、歩けない、字が書けないといって来院しました。小児病院の診断は脊椎小脳変性症でした。ひどい口呼吸と冷中毒でこんな状態でも小児科医の許可のもとにアイスクリームを1日1個食べていました。小脳が細菌に汚染されると、運動がスムーズにいかなくなりますが、これは痙攣ではありません。小児科から抗痙攣剤をもらっていましたが、口呼吸をおしゃぶりで改めただけで薬を服用しなくてもスムーズに動くようになりました。冷たい物恐るべし。今アイスクリームや氷のジュースで脳炎になる児童・学童が急増しています。
第8回 今、子供が危ない ― 口呼吸について考える
第7回 赤ちゃんを大きく育ててはいけません
1)冷たい物を一切口にしない。
2)常時鼻呼吸をする。
3)寝不足、骨休め不足をしない。
4)丸呑みをしないで30回咀嚼をする。
5)辛い物、干物、玄米や雑穀を食べない。
6)肉類を控えめにする。
7)酒やタバコを止める。
8)ビタミンとミネラルを十分に補う。
9)白米と煮た野菜と新鮮な煮魚、焼き魚をよく噛んで食べる。
10)アトピーや歯周病、免疫病はすべて妊娠前に治しておく。
アトピー等免疫病の原因と治療法は近著の「究極の免疫力」講談社に筆者が記していますので容易に治すことができます。
小児科の先生には、先生の勧めに従って「おしゃぶりは使わない。」「果汁や離乳食を、言いつけ通りに早くから与えている。」と申告しておいてください。そうしておいて、常に良い母乳だけを2才半まで与えてください。足りない時は、乳児用のミルクを42℃で与えてください。そうすれば小ぶりでピカピカの子ができます。「母乳を止めて離乳食をどしどし与えている。」といってさえいれば、日本の小児科医は大変機嫌が良いので、少しくらい小ぶりでもすべてフリーパスです。ところが、「離乳食を与えていないで母乳だけです。」といえば大変なことになります。別室に連れて行かれて、採血されて「ほらこんなに貧血ですよ。」と脅されます。仮に小さく育っていても、「離乳食だけで母乳は一切与えていません。」と申告しておけば、医者の態度は「母乳だけ」という申告の場合とは全く異なります。赤ちゃんも、少年少女や大人と同様に大きさには相当のばらつきがあります。乳児ボツリヌス症事件後のアメリカの良識ある医者は、鼻呼吸で、手足が温かく体温が37.5℃で、いつもニコニコと機嫌よくて、黄金色の便が1日1、2回なら標準体重など一切気にしないでいいのですと言っていました。良い母乳のみで2才半まで育てると小ぶりで実に頭脳の優れた気立てのよい子が育ちます。大声を上げたり、物を投げつけたり、咬みついてけんかをする狂暴な子は、決まって早い離乳食による緑便で、低体温の手足の冷たい子です。当然睡眠障害を伴います。体温中枢と睡眠中枢が同じ内臓脳にあり、腸が駄目になると細胞呼吸が障害され、冷血動物になってしまうからです。赤ちゃんをいたずらに大きく育てると、母乳だけでも緑便になります。腸が苦しいので俯せ寝となり、口呼吸になります。うどの大木のように大きく育てれば、必ず口呼吸となります。口呼吸してつっ立った人の顔を示しているのが阿呆の呆という字ですから、こうなると当然学力も低下してしまいます。大きく育てると総身に知恵と栄養が回りかねてしまいます。
今日の日本はまっしぐらに破滅に突き進んでいます。新聞を広げれば、子殺し、虐待、いじめ、12才児の性非行から暴力・殺人と悲惨なことばかりです。中学・高校の学力はアメリカの三分の一 に落ち、猫背と横曲がり、出っ歯でふぬけ顔、低体温と睡眠障害で青少年は使い物になりません。街にはフリーターが400万人もあふれています。豊かになって文明国の仲間入りをしたときから、日本国民の身体が駄目になってしまったのです。日本はいったいどうなってしまったのでしょうか?これは取りも直さず、極めて優れていた日本医学が敗戦によって崩壊したためです。これらの悲惨な事件の大半がスポック博士の育児書に書かれている3、4ヶ月からの離乳食によって起こる赤ちゃんの免疫病が原因となっている事件と聞けば、日本国民はさぞ驚くことでしょう。
日本医学がその根底からひっくり返ったのは、以外にも遅く、敗戦後21年も経ってからです。悲劇の扉は昭和41年に開かれました。この年に東大医学部の高津先生によって「スポック博士の育児書」が監訳されました。昭和55年に厚生省は当時の小林登東大教授(小児科)の指導の下にスポックの育児書を100%母子健康手帳に導入しました。この時、それまでわが国になかった離乳食産業を立ち上げて、産学共同でこの産業を育成したのです。そのため、医者を強力に指導して、母乳を早期に追放したのでした。このころアメリカで乳児ボツリヌス症事件が起こり、乳児の腸の性質が解明され、アメリカでは2才半まで母乳中心の育児法を薦めるようになりました。これがわが国の伝統的な育児と同じだったので、これ以後アメリカでは小児のアトピー、喘息、小児リウマチ、小児白血病、腸の障害が急速に減って、今日の中高生の学力が昔の日本と逆転して、わが国の3倍になりました。
西原研究所は口腔科の診療所ですが、研修医制度があり、口腔科はもとより小児科、内科、整形外科、産婦人科の医師も、赤ちゃんの治療や免疫病の治療を見学に来ます。小児科医をしている高等学校時代の親友が「どうして子供や大人の病気が何でもわかっちゃうの?」と聞かれたことがあります。私は「哺乳動物学から考えると自ずと何でもわかるんだよ。」と答えました。私は人工免疫器官として「人工骨髄」「人工歯根」を生体力学エネルギーで、移植した動物の細胞の遺伝子の引き金を引くことにより、生体の筋肉内と顎骨内で造血組織と造骨組織を誘導することに成功しました。これで脊椎動物の進化を究明することができ、同時に免疫システムの謎も余すところなく解明することができたのです。
今日日本で起きている赤ちゃんのトラブルは、紛れもなく赤ちゃんの腸を無視したために起こる「赤ちゃんの免疫病」で、子供の殺人も大人の子殺しも、すべて赤ちゃん時代に駄目にされた腸故に起こる低体温で冷血漢になっているためです。今日本では110万人の子が生まれて9割方がトラブルをかかえたまま育ちます。豊かであるにもかかわらず10万人が学校に通えません。これらはすべて早く大きくするために与えた離乳食と早期のスプーン、ストローによる口呼吸と冷たいミルクに起因しています。哺乳動物とは「咀嚼を行うことになる吸啜のシステムをもって生まれてくる動物」のことです。種によって吸啜の期間が決まっています。ヒトでは最も早くて2才半、最も遅くて4才迄が吸啜期間です。母乳だけで、小ぶりでピカピカに育てれば良いのです。ゴリラは、ヒトの2倍ほどの体型になりますが2才迄小さな赤ちゃんゴリラを母乳だけで育てます。ヒトの子よりはるかに小さくても、大人になれば大きくなります。ゴリラの2才はヒトの4才に相当します。最近、西原研究所の研修生(医師)の一人が、その子を2才6ヶ月迄本当に母乳だけでピカピカに賢く育てました。この子の写真が講談社の「究極の免疫学」に載っています。今では他の医者の研修生もいっせいに2才半迄母乳で育てましょうと張り切っています。赤ちゃんが標準より小さいと、医者に脅かされてホルモンを使うように薦められることがありますが、おじいさんやおばあさんに小さいヒトが存在した場合は、ホルモンを使っても赤ちゃん時代に少し大きくなるだけで、育ってしまえば元の木阿弥で小さいヒトとなることがすでに研究発表されています。このホルモンは昔は死んだヒトから取り出したので、やたらに使えなかったので医者も薦めなかったのですが、今は細菌を使ったバイオテクノロジーで大量に出来ますから、医者は赤ちゃんの一生等考慮するいとまもなく、やみくもにホルモン剤を使いたがります。
有袋類のカンガルーという動物をご存知でしょう。赤ちゃんは魚型の胎児(エンブリオ)から哺乳動物型胎児(フィータス)になった時に生まれ落ちます。大きさにして2cmくらいですから、手も足もまだヒレの形をしています。それでもちゃんとハイハイして袋の中のおちちまで登って行きます。この大きさの胎児はヒトでは38日目です。この時にヒトの胎児は脳が完成していますから、その後父母の声を聞いて9ヶ月間胎内で生活します。生まれ落ちた時から間もなくして殆どのことばを理解しますから、うまずたゆまず教え諭して育てることです。母乳で育てると標準よりも早初は小さく育ちます。敗戦後は、これを母乳貧乏育児といいましたが、これが利口に育つための重要ポイントなのです。離乳食でうどの大木のように育つと、ちょうどぶよぶよの相撲とりのように総身に栄養と智恵が周りかねます。離乳食で大きく育てると、最悪のケースが食品アナフィラキシーで死をまねきます。次に軽いのが離乳食てんかんです。1才から2才までに動物性蛋白質を大量に与えると酸素不足の時に癲癇発作を起こします。これも私は3才、5才、19才、24才の症例を完治させることが出来ました。次に軽いのが自閉症で、さらに多動、アトピー性皮膚炎の順に軽症になります。日本人は、この20年間に着実に離乳食で体格だけは欧米人並みになりましたが、同時に米国人よりも確実に阿呆になってしまいました。乳幼児に必要なのは必須アミノ酸・必須脂肪酸・ブドウ糖とミネラル・ビタミンなのです。決して蛋白質ではないのです。こんな事も知らない医者など今では世界中探しても日本だけかも知れません。
第6回 赤ちゃんを冷たく育ててはいけません
細胞分裂する時には、細胞呼吸を担うミトコンドリアが酸素を使って大量のエネルギーを作り、これを使います。哺乳動物の細胞呼吸を担うミトコンドリアの働きには、温度依存性があって、37~38度で活性化しますが、赤ちゃんの手や足が冷えたり体温が37度以下に下がるとうまく働かなくなります。大人でも凍傷やしもやけは、赤血球以外のすべての細胞の中に存在するミトコンドリアの働きが、寒さで駄目になった時に起こります。赤ちゃんは1分間に約1億個の細胞が増えますから、特に体温を高くする必要があります。そのため、冬眠をする哺乳動物しか持っていない特殊な脂肪(ブラウンファット)が人間の赤ちゃんにもあって、せっせと熱を作って細胞分裂を助けています。この脂肪は、細胞呼吸のミトコンドリアが細胞内にぎっちり詰まっているために褐色を帯びています。この脂肪は副交感神経の指令で体温が常に37度を保つようになっています。下等動物には体温調節の交感神経がありませんから、赤ちゃんも交感神経の発達が悪く、暑い時は汗をかきますが、寒くなるとすぐに手足が冷たくなり、低体温(37度以下)になってしまいます。そうすると腸が駄目になり、緑便になるのです。そしてお腹が苦しいので、うつ伏せ寝になってしまいます。日本の家は、冬は極端に寒く夏も冷房で冷たいため、今の赤ちゃんの着ている着物では、夏でも冬でも手足が常に冷たくなって病気になってしまいます。低体温になると赤ちゃんはおびえて眠れなくなります。体温中枢と睡眠中枢は内臓脳(大脳辺縁系)の同じ部位にあるためです。低体温では、当然アトピー、喘息、尿路感染症、風邪症状が絶えません。赤ちゃんの低体温はそのまま幼児期、学童期に引き継がれて睡眠障害を発症し、不登校や性非行、子供の免疫病につながります。
それではどんな時に赤ちゃんが低体温になるのでしょうか?まず、離乳食を5ヶ月から1歳未満に与えると、緑便とアトピーとともに低体温となります。最近はこの相談は殆どなくなりました。次に母乳が悪いと赤ちゃんはアトピー、喘息、尿路感染、風邪とともに緑便になり低体温になります。悪い母乳とは、母親が低体温(36.5℃以下)でアトピーや皮疹、喘息や腸炎や緑内障等の免疫病患者の母乳です。免疫病は本当に自分の腸の常在菌で発症しますから、この手の母乳はバイ菌だらけなのです。母乳というのは、赤血球の抜けた血液と同じです。母親が歯周病でも口呼吸でも、痔でも膣炎でもバイ菌だらけの母乳になります。最近の赤ちゃん相談室で多いのは、悪い母乳とともに寒く育てる育児法で育てられているアトピー子です。悪い母乳の母親は必ず低体温ですから、子も冷たく育てます。そうすると極端にひどい母乳アトピーになります。低体温のもう一つの原因は赤ちゃんの口呼吸によるものです。
おしゃぶりを家中で父母とともに使って、前後に蠕動運動させて吸い付かせて、同時に教え諭すとすぐに使うようになります。「おしゃぶりをして上向きに眠らないと、一生病気持ちでエビ坊ややエビ嬢ちゃんになるよ」と教えることです。赤ちゃんは受胎後38日で大きさにして30mmのエムブリオ(魚型胎児)期が終わってフィータス(ヒト型胎児)となった段階で脳が完成します。その後体内で約280日間両親の声を聞いて育ちますから、生まれた直後から教え諭すと何でもわかります。おしゃぶりを20個位用意して常に持たせてかじらせるのです。おしゃぶりで噛む力がつくのです。離乳食では噛む力は全くつきません。離乳食とスプーンで丸嚥みと口呼吸が完璧に身につきます。この口呼吸と丸嚥みで三つ子の腸は一生涯壊れたまま哀れな人生を終えることになります。
おしゃぶりは4、5歳まで使わないといけません。棒状のものは危険ですから避けてください。口呼吸の癖がつけば、寝相と片噛みが連鎖して顔がつぶれて、矯正で100万円かかる歯型になってしまいます。最近小児歯科医が口呼吸の弊害と口唇閉鎖の重要性を知らずに、昔のおしゃぶり追放運動を新聞に発表していました。これは60年前のアメリカの迷信です。欧米でこの迷信が追放されたために、彼らは顎がカブトのようにがっちりし、鼻呼吸が徹底しているのです。今や小児科学会でも小児歯科学会でも、口呼吸が小児免疫病の源として「おしゃぶり」の見直しが最も重要なテーマとなっています。
悪い母乳で赤ちゃんがアトピーになったり、体重が増えないケースのご相談が最近増えています。母親の低体温と免疫病や口呼吸以外で、悪い母乳で赤ちゃんに皮炎が発症するケースは、母親がよかれと思って食べる玄米、発芽玄米、五穀、麦(殻ごと)、そば等の雑穀が原因です。これらは性の悪い植物性蛋白質が入っていますから、キムチや明太子、生姜や漢方薬、干物やするめ、ビーフジャーキーをお母さんが食べた時と同様に悪い母乳になります。
赤ちゃんは手足が温かくて機嫌が良くて大声を上げず、黄金色の便で小ぶりでピカピカしてぐっすりと眠れれば子育ては合格です。大きく育てると総身に栄養と知恵が廻りかねます。良い母乳を出すには、母親の体温を37度にして冷たい物を一切口にせず、純白米と煮た野菜と煮たトマトを沢山食べ、加熱した新鮮な魚少々を両側でよく噛み(30回)、そのうえ総合ビタミン剤とミネラルの服用をお勧めします。
第5回 最近の子育て事情―健やかな赤ちゃんは健康な父母からー
赤ちゃんは母胎内で父母の言葉を聴いて育っていますから、生れおちてからせっせと話しかければ、すぐに言葉がわかるようになります。今ではおしゃぶりを一度に2つも口に入れたまま話をすることもあります。おしゃぶりはいろいろなタイプを20個も持っています。この子のおばあちゃんは、母乳育児に大反対で、食べさせないと虐待だと言って騒いでいたそうですが、1歳7ヶ月の時に実家に行って壁にかかっている絵を見て、その子が「ゴッホのひまわりだ」と言ったのを聞いてからは、母乳のみの育児法に一切反対しなくなったそうです。1歳になった頃親が食べるのをじっと見ていたので、父親が「今食べると病気になるから、お乳だけだけど、2歳半になったらよくかんで食べようね」と言うと大きくうなずきます。同じ年の子がアイスクリームを食べるのを見て、1歳7ヶ月で「パパが病気になると言ってた」と言って絶対にほしがりません。
今日、日本の赤ちゃんから5歳頃までの子は食べ方、噛み方、寝方、呼吸法、おしゃぶりの使い方(4-5歳まで)、はいはいの仕方を語りかけて教える教育が完璧に不在です。これは文明国では日本だけです。欧米の3歳児に「上向きに寝てごらんとか、パンを30回噛もうね」と言うとその場できちんとしますが、日本の3歳児に教えても、噛み方すら知らずに丸呑みして、嫌がってぐずるばかりです。口呼吸の低体温で腑抜け顔のどうにもしようのないわからずやばかりが育ちます。
先日は、生後3ヶ月で尿路感染症と喘息になった母乳保育の子が8ヶ月になってアトピーで受診しました。さてこの原因は何でしょうか?これは生まれ落ちてすぐに母乳でアトピーになるのと原因が同じで、母親の喉や胃腸や膣の扁桃リンパ組織から血液内に入ってくる汚い雑菌(腸内常在細菌)によって起こるのです。どうして血中に入るかというと、寝ている時の口呼吸と、体温以下の水を飲んだり(特につわりの時のアイスクリームが悪い)、骨休め不足で雑菌が血液に入るのです。母乳保育の赤ちゃんのアトピー、喘息、腸炎、尿路感染は、殆どが母親の汚い腸のバイ菌がお乳に出てくるのが原因です。冷たいミルクや離乳食で起こるアトピーは、赤ちゃん自身の腸内のバイ菌が主因です。赤ちゃんの手や足を冷たくして育てると、腸が駄目になりそれでもアトピーになります。母乳育児の母親や妊娠中・妊娠予定の方は、ともかく鼻呼吸にして口の中と膣を常に清潔に保ち、決して冷たいものを飲食して腸を冷やさないことです。極端な骨休め不足は、受胎後1ヶ月で胎児が内臓奇形になる恐れさえあります。
最近は母乳育児で相談室を訪れるケースが増えています。美呼吸セットによる母親の改善、歯周病の治療と膣洗浄、冷たい物を止めて8時間以上の骨休めを勧めると母乳でアトピーが治ります。さらに積極的に父母の身体を健康にする方法として、人工太陽光線照射療法があります。黒田光線療法研究所(新宿区大久保1-8-18 TEL.03-3200-3276)で治療をしていますが、光健燈を購入して家庭で照射することも出来ます。生理痛で苦しんでいる人が30分間この太陽光を足裏に当てると、紫色の生理が鮮紅色になって生理痛が消失し、元気になります。毎日照射しているとつわりも起きず、高齢出産も高齢妊娠も問題がなくなります。
この光健燈は、1903年にデンマークのニールス・フィンゼンという医者が発明したものです。当時治せなかった皮膚結核をこれで治して、第3回ノーベル医学生理学賞を受賞しました。しかし医学的に何故病気が治るのかが当時わからなくて約100年間民間療法として埋もれていました。私の30年前のミトコンドリアの遺伝子と蛋白質合成と核酸の合成に関する研究から、人工太陽光線が何故生理痛や病気に有効かがすぐに解りました。体内の血液から細胞までの酸素不足を解消し、細胞呼吸を活性化するのが太陽光線です。体内には呼吸蛋白質のヘモグロビンとミオグロビンとチトクロームがあります。これらはすべてヘム蛋白で、太陽光線に当たると活性化して酸素と反応しやすくなります。成長・発育から呼吸、心搏、新陳代謝・運動から消化吸収、排泄の全てに必要なのがミトコンドリアの細胞呼吸で生ずるエネルギーです。従って赤ちゃんからお年寄りまで、健康に生きるには正食と正呼吸(鼻呼吸)、正しい食べ方、正しい睡眠法、正しい姿勢と共に正しく太陽光を浴びることです。赤ちゃんの正食は、2歳半まで原則として正しい母乳です。成長の悪い子、アトピーの子等は育児法の誤りを正して光健燈に当たりましょう。
第4回 「三つ子の腸」は一生涯
うつ伏せ寝では、鼻孔が顔の下側になるため鼻腔の血管がうっ血して鼻が閉がり、この時から口呼吸がはじまります。同時に口呼吸とともにアレルギー体質になります。口呼吸の赤ちゃんは、寝ている間に終始風邪を引くようになります。同時に寝相で顔がつぶれ、歯型も歪んで狭くなり、背骨と骨盤も曲がったり歪んだりします。寝相は育ってから矯正することは至難のわざですから、乳児期・幼児期・児童期・青少年期を通じてアレルギー体質で苦しむことになります。
年頃になれば、容姿・容貌で親を恨むようにもなります。出っ歯、そっ歯と悪い歯並びと腑抜け顔、猫背と横曲がりの背骨(脊椎側弯)、喘息かアトピーで下痢か便秘で腸が駄目な少年少女が育ち、低体温と睡眠の不調に悩むことになります。
どうして今の子は昔の赤ちゃんのように上向きにおとなしく正しい寝相でスヤスヤと眠れないのでしょうか?まず、言えることは、昔の育児法と違って今日の子育て方法が根本的に間違っているということです。どのように育てるとうつ伏せ寝になるかをまず、列挙してみましょう。
1.4,5ヶ月から母乳ないし乳児用ミルク(40℃)以外のものを飲まされたり食べさせられている子
2.36℃以下のミルクやジュースを飲まされている子
3.腹巻をせず手足を冷たくして育てられている子
4.母乳やミルク、離乳食が多すぎる子
5.おしゃぶりを嫌って口呼吸になっている子
6.低体温で口呼吸の母親の母乳で育てられている子
このように育てると、どうしてうつ伏せ寝になるのでしょうか?赤ちゃんの腸が駄目になり緑便になるとお腹が苦しくてうつ伏せ寝になるのです。赤ちゃんは昔のように着物型のおくるみですっぽりとくるみ、上向きに寝かせれば暖かいのでご機嫌が良くなりスヤスヤと眠ります。日本のように寒い家屋では欧米スタイルのベビー服では赤ちゃんの手や足やお腹が冷えてしまいます。手足が冷たいだけで腸が駄目になるのが恒温性の哺乳動物です。それで哺乳動物だけは体が毛で覆われているのです。寒い日本の家屋では、昔ふうの赤ちゃん用の着物でおくるみのようにしないと寒さでお腹(腸)を駄目にしてしまいます。皮膚と内臓が交感神経で繋がっているためです。早期に母乳ないし40℃のミルク以外の飲食物を与えれば赤ちゃんの腸が駄目になり緑便となります。同時に抗原性のある蛋白質を何でも見境なく吸収してしまうのが2歳半迄の赤ちゃんの腸なのです。そして半年くらい経つと抗体が出来て離乳食アトピーになります。母乳が多すぎても赤ちゃんの腸の消化能力を超えれば腸が苦しくなります。
赤ちゃんの口呼吸がはじまれば鼻が駄目になり、喉と鼻の扁桃リンパ組織からバイ菌が白血球に取り込まれて体中をめぐり、皮膚と腸を駄目にします。お母さんが口呼吸でも歯周病でも、お母さんの血液中にバイ菌が入り込みお乳がバイ菌だらけになるため、赤ちゃんはアトピーになります。お母さんが常温の水(夏で26℃、冬で14℃)を一杯飲めば、水は胃の小湾を流れてそのまま十二指腸に入り、腸温が2-3℃下がると、5分後にはバイ菌だらけのお乳が出ますから、赤ちゃんは夜泣きをしたり、うつ伏せ寝になり苦しがります。母親がキムチや明太子を食べた後にお乳を与えれば、赤ちゃんは一晩中夜泣きをするうつ伏せ寝の子になります。アトピーだらけの母親の母乳を飲めばアトピーになるとともに夜泣きとぐずりとうつ伏せ寝になります。アトピーは喉や腸の扁桃のリンパろ胞から白血球内にバイ菌が取り込まれて体中を血液に乗ってバイ菌がめぐり皮下組織で消化され不消化によって皮膚病変を発症するのが本態です。アトピー性皮膚炎の親の母乳は、母親の大量の大腸菌に汚染されているのです。
これでうつ伏せ寝の赤ちゃんは、まるで乳児が虐待されたように非道な目に遭って育てられていたことがよく解ったことでしょう。これが20数年も前にアメリカで追放されたスポックの育児法なのです。
それでは寝相を正して誤った子育てを正すにはどうすれば良いのでしょうか?まず赤ちゃんの育て方を抜本的に正す必要があります。室温を25℃にして、すっぽりと温かく赤ちゃんをくるみます。これだけでぐずっていた子はおとなしくなります。汗をかいたら着替えさせます。母乳もミルクも充分に温かいものを適量与えます。低体温の母親は37℃の体温にし、口呼吸を鼻呼吸に改め、母親が42℃-50℃の乳児用ミルクを沢山飲んで下さい。そして良い母乳が出るようにまっ白なごはんと煮た野菜と加熱調理した新鮮な魚少々を1日5回くらいに分けて一口30回くらい良く咬んで食べるのです。玄米や魚の干物や肉は決して食べてはいけません。赤ちゃんにはおしゃぶりをさせて、ふわふわ枕か赤ちゃん布団の上に上向きに寝かせて、お父さんとお母さんが両端をつかんで、揺りかごのように「らくちん、らくちん」と言ってゆすぶります。おしゃぶりをしない子には、お父さん用とお母さん用のおしゃぶりを用意して、皆でおしゃぶりをしている所を見せながら、赤ちゃんの口に入れて前後にゆすります。うまずたゆまず赤ちゃんをゆすって上向き寝にして育てましょう。
赤ちゃんは、いつもニコニコと機嫌良く、手足が温かく、鼻呼吸で上向き寝、黄金色の便を1日1~2回、これだけをたよりにして育てれば良いのです。人の浅知恵で乳児期に離乳食のポイゾン(毒)を与えれば、三つ子の腸はこわれてうつ伏せ寝がはじまり、その子はこわれた腸によって起こる免疫病で一生涯苦しむことになります。日本国民は一刻も早く醒めなければなりません。
第3回 子育ての危機
離乳食を5ヶ月から与えれば、その時は何とかしのげても、20歳頃までには腸が駄目になり、使い物にならない若者が出来上がります。すでに再々述べていますが、お乳しか与えてはならない吸啜の時期に、スプーンで固形物や流動物を与えると、必ず口呼吸と緑便とうつ伏せ寝になります。お乳以外のものを消化出来ないために腸が駄目になり、お腹が苦しいからうつ伏せ寝になり、消化不良で低体温となります。先進文明国へ行っても、こんなへなへなの若者はどこにも見当たりません。今やわが国の名物となってしまいました。学力も中・高生でアメリカの三分の一です。離乳食で頭の回転が緩やかになってしまったのです。中学の給食後に体温を測定すると35.5℃です。4℃の牛乳を飲ませるからです。校長先生に言っても牛乳を温めるすべはないそうです。つまり出来上がっている制度を流すことだけが先生にとっては大切なことで、子供の健康は二の次なのです。小・中学生で性非行に走る少年少女を調べると決まって低体温で、うつ病傾向があります。
先日文部科学省の米田副大臣と厚生労働の鴨下副大臣に会って現状の危機的状況を訴えたところ、よく了解され、現状の深刻さをよく認識されました。しかし母子保健課長を紹介されて話しますと、どうすることも出来ないそうです。正しい見解を持った小児科医学会の実力者を呼んできてくださいとのことでした。現実には小児科医学会は、いまだに20年前からスポック博士を盲信している迷信医学者で固まっていますから、どうすることも出来ません。行政府の実力者が誤りに気づいても、自ら政府の作った端末の法律「母子健康手帳」を自らの手で改めることが出来ずに手をこまねいています。わが国は、明治開国以来このような法改正の手法を輸入することを度忘れしていたのです。江戸時代に機能していたことが、近代化で忘れられています。
最近の症例を3つ示します。顔が赤くただれて血のにじんでいる7ヶ月のおしゃぶりをしない赤ちゃんが、母親に抱かれて相談に見えました。生後まもなく母乳でアトピーとなり、ステロイドホルモン剤を塗布しても無効でした。母親もひどいアトピーで皮膚が褐色で、35.5℃と低体温です。
恒温性の哺乳動物は1℃~2℃ 腸温が下がると、腸扁桃のバイエル版のM細胞からばい菌と抗原性蛋白質がどんどん血中に吸収されます。低体温でなくても常温の水(夏で26℃)をコップ一杯飲んだだけで、5分後にはばい菌だらけの母乳が出ます。また、母親が明太子やキムチを食べれば、5分後には苦いお乳が出て、それを飲んだ赤ちゃんは一晩中夜泣きします。乳首をよくかむ子は、このようなばい菌だらけのお乳や苦いお乳を怒って拒否して噛むのです。35.5℃ の低体温の母親のお乳は、腸内の大腸菌やらバイ菌で大量に汚染されているから、それでアトピーになり、ステロイドも無効なのです。当然赤ちゃんは手足も冷たい低体温児となります。体温も細胞呼吸のミトコンドリアでエネルギー物質と共に発生しますから、親の腸の汚いバイ菌で赤ちゃんの体中の細胞が汚染されて細胞呼吸が駄目になると、低体温になります。この子も36.0℃でした。当然苦しいので泣きわめいて眠りません。おしゃぶりを与えて手足を温めるだけで、この子はぐっすり眠るようになり、母乳をバイ菌のいない乳児用ミルク(アイクレオ)にし、厳密に42℃で与えるとすぐに顔の赤みがなくなり、眼が生き生きしてきました。
ニューヨークから里帰りの時に7ヵ月の子が顔を赤い斑点だらけで相談に来ました。5ヶ月からニューヨークメディカルセンターの小児科医の指導で離乳食を始めて、おしゃぶりを愛用していましたが、顔にアトピーが出ました。1ヶ月間小児科医のもとでステロイド軟膏を塗布し、埒があかないので皮膚科の専門医を紹介されました。皮膚科医ではただの皮膚の感染とのことで、おしゃぶりがただれの元としてはずし、抗生剤とステロイド剤が出ました。結果のほどを聞くと、当然無効でした。アメリカも乳児ボツリヌス症事件当時の小児科医とは大分様変わりして、殆ど日本の医者と同様になりました。これは、その頃から出来た「自己・非自己の免疫学」で世界中の医学が壊れてしまったためです。このむずかっている赤ちゃんに、おしゃぶりを復活させ、常温のミルクを与えていましたので、42℃にして与えたところ、おとなしくなるとともに5分後には顔の赤みが消失しました。手足もむき出しで、常時緑便とのことでしたので、手足を温めました。手足の冷えと緑便とうつ伏せ寝は、セットで起こりますから、ゆりかごのように上向き寝にして、ゆすって手足を温めれば緑便は治ります。
次の一例は5ヶ月でかぼちゃを与えて皮疹ができた子で、この段階で私の相談を受けた医者の子です。よい母乳から指導したところ、小ぶりでぴかぴかで今1才7ヶ月になりますが母乳のみで、時に不足分を42℃の乳児用ミルクでおぎなって育てています。親が驚くほど頭が良くて、食事の時も「今は『お乳』だけにしないと病気になるからね。」と父親が言うとおおきくうなずくそうです。おしゃぶりも大好きで2つも一時に口に入れて、本をよく読み、漢字も良く覚え言葉も良く出ます。小児科医にはおしゃぶりを使わずに離乳食を5ヶ月から与えていることにしているそうです。受診の度に小児科医が「驚くほど良く育ったのは、離乳食をよく食べるからですよ。母乳ではこんなによく育たないんですよ。」ととくとくと母乳のみで育てている母親を諭すそうです。
これほどまでに今は世界中の小児科医が壊れてしまいました。赤ちゃんの脳の発達には必須アミノ酸は不可欠ですが、抗原性のある蛋白質は2才半まではポイゾン(毒)です。小ぶりでピカピカに育てれば、総身に知恵と栄養が廻りかねることはありません。力士のように大きく育てるとアトピーだらけで頭の回転がゆっくりとしたウドの大木型低体温児が育ちます。5、6年前に問題となった17才やもっと以前の神戸の14才、最近の九州の13才の男子や渋谷の12才の少女達も、5ヶ月離乳食による低体温の犠牲者です。また35才前後の子殺しや、幼児の虐待者も、小学生の大量殺害者も、昭和41年に翻訳されたスポック博士の育児法で育った低体温による人格の崩壊です。低体温では、身体中が腸内細菌に汚染され、男では少年期から冷血漢になり、女では少女期から発情して性の非行に走ってしまいます。
そして今、わが国の指導者は、国民の身体を守るはずの医学がほぼ完璧に壊れてしまったことを教えても、知ろうとしないで放置しています。国民一人一人が正しく生きる道を自分で勉強して掴むしかありません。
第2回 赤ちゃんとお母さんお父さんの夏の生活について
第1回 おしゃぶりと赤ちゃんの風邪について
5ヶ月から離乳食をスプーンで与えると口呼吸と緑便になり俯せ寝とともに手足が冷たい風邪ひき赤ちゃんになります。そして大人になっても丸呑みで低体温になり、一生涯病身となることが、この2年で大分よく知られるようになりました。
母乳で育てても生まれた直後から、 おしゃぶりを併用しないと、おしゃぶり嫌いの子になります。本来ヒトの子は、1歳頃からしか口で呼吸できないはずですが、スプーンやストローを早くから使わせると、5、6ヶ月から口呼吸を覚えてしまいます。
口で呼吸できる哺乳動物は、1歳以後の人類だけです。これは600万年前ごろから、口を食べること以外にしゃべることに使うようになったためです。それでのどと鼻後部のつながりが縮んで離れて話しやすくなりましたが、同時に口で呼吸が可能となってしまったのです。これは哺乳動物では、あってはならない体の構造欠陥です。
赤ちゃんの風邪と鼻づまりは、殆どが寝ている時の口呼吸で起こります。口呼吸では、喉と肺から常在菌という無害の好気性菌(酸素の好きなばい菌)が血中に入ってしまうと、いくら離乳食のポイゾン(毒)となる蛋白質を与えなくても、アレルギーマーチがこのバイ菌によって起こってしまいます。おしゃぶりを有効に使えばこの口呼吸が完璧に防止できます。